爪の役割は、大きく3つ挙げられます。
- 爪の最大の役割は、指で物をつかむときや力を入れる時の支えや細かい作業をするための支えです。実は人間の手や足の骨は指先まで達しておらず、爪がないと上手く力を入れることができません。そのため、爪があることで指先に力を入れることができ、細かい作業もできるようになっています。
- 歩行時や立位時も足の指先に力を入れることが必要です。足爪がなければバランスが取れず、歩ことはできません。それほどまでに爪は重要な役割を果たしています。地面から受ける衝撃から足の指を守ってくれます。さらに、指先には神経が集中しているため、指先を保護する役割も担っています。
- 他にも、爪は「健康のバロメーター」と呼ばれており、体の栄養や血流の状態が爪を作る部分にも影響するので、爪の色や形状に表れてくることがわかっています。
爪に起こりやすい症状と原因
爪が割れる(欠ける)
爪が横や縦に割れたり、欠けたりすることがあります。爪の根元まで割れている場合と爪の先端のみ割れている場合があります。爪は、水仕事による乾燥や除光液の使用などで爪の水分が失われたり、加齢によって爪の主成分であるタンパク質が不足したりすると、もろくなって割れやすくなります。爪に縦線(筋)が出る
一般的によくみられる症状です。加齢が原因となるため、50代頃から増加し、症状が目立ちやすくなるでしょう。老化現象のひとつなのであまり心配する必要はありませんが、進行すると爪が縦に割れやすくなります。爪に横線(筋)が出る
爪母になんらかの障害が起こって爪甲の成長が一時的に抑制され、横線が発生することがあります。横線の幅は障害が生じた期間を、横線の深さは障害の強さを示しています。爪を噛む、外部から衝撃が加わるなどの外傷によって横線や横溝ができることもありますが、その場合は外傷を受けた爪のみに生じます。爪がでこぼこ
波を打つように、爪の表面に次々に横方向の溝ができている状態をいいます。健康な人にも起こりうる症状で、爪母を覆う皮膚をほかの指でおさえる癖がある人に多く、特に手の親指によくみられます。先の尖ったものでつついたようなでこぼこができることもあります。爪が二枚に分かれる
いわゆる「二枚爪」のことで、爪の先端のほうの表面が薄く層状にはがれます。原因としては、爪の割れと同様に、爪の水分量の低下や栄養不足が関係します。水分が失われた爪の先に爪切りなどで大きな力が加わると、二枚爪を生じやすくなります。そのため、夏よりも、空気が乾燥する冬に多くみられます。爪が濁る、白くなる
爪水虫になると、爪の色が濁って分厚くなります。カビの一種である白癬菌に感染することで起こり、特に足の爪に多くみられます。足の親指の爪が濁って分厚くなり、表面がでこぼこして弓型に曲がることもあります。外傷や合わない靴などが原因で発症します。爪に白い斑点が出る
爪に点状の白斑ができる現象で、外傷などで爪に成長異常が起こることで生じますが、過度に心配する必要はないでしょう。爪水虫
爪水虫の症状が進行していくと爪が白や黄色っぽく変色して爪も変形を起こすことがあります。また爪がボロボロなります。足にできる爪水虫から移行します。日本人の約25%が水虫といわれています。市販の水虫薬を使うようです。市販薬を使用して一旦症状が治まると中断してしまいます。完治していない場合は再び水虫の症状があらわれます。これを何度も繰り返していると爪水虫になってしまう可能性も高くなります。爪に起こりやすい症状の対処法・予防法
爪の保湿ケアを習慣づける
爪は皮膚なので、お肌と同様にいちばん大切なのは保湿です。乾燥によるトラブルが起きている爪には、保湿ケアが欠かせません。特に手の爪は水仕事などで乾燥しやすいため、爪用の保湿クリームでこまめにうるおいを与えましょう。爪用の補修成分が配合されたタイプや、爪の保護・コーティング機能をもつタイプのクリームを使用するのもよい方法です。血流をよくするために、マッサージしてあげることもポイントです。爪を清潔に保ちましょう
爪と皮膚との間には溝があり、普通に指で洗っていては奥まで汚れが落とせません。この汚れを放っておくと白癬菌のエサになってしまいます。爪と皮膚の溝の部分に水虫菌が侵入し、そこに汚れなどがあって菌が繁殖したら爪水虫になってしまう可能性があります。毎日清潔にして予防をしましょう。